当センターでは絵画や額縁など、美術品の修復を承っております。
絵画修復、額縁修復、その他美術品修復に関するご相談は045-231-6006

◆ 美術品修復について

私どもは、時間の経過とともに劣化していく運命にある美術品を保存、修復して後世に伝えていきたいと考えております。

公共財として万人のものである博物館や美術館にある、人類の歴史の証人でもある美術品、記念品数々が適正な扱いをされないまま傷んでいっていいものでしょうか。

先人が残した美術品が失われてしまってよいのでしょうか。

私たちは、傷んでいく美術品を救うために、皆様へ働きかけ、適切な修復が行えるよう活動いたします。

修復前 修復後

◆ 油絵の修復作業工程

00.修復前の写真を撮影します。

01.状態の調査を行います。

02.調査結果より修復の方針を決定します。

03.額縁と絵を分離します。

04.絵画層の剥離止めをします。

05.絵の表面をクリーニングします。

06.絵の表面を保護するために、表打ちを施します。

07.絵の歪みを直すために仮木枠に張り込み、画面を平滑化します。

08.裏面のクリーニングをします。

09.支持体(キャンバス等)と絵画層の固着をします。

10.新しいキャンバスを貼るために裏打ちを施します。

11.表打ちを除去します。

12.絵を木枠に張り戻します。

13.絵の欠損部分を補うために、ジェッソを充填し、整形します。

14.絵の欠損部分を不透明水彩で補彩します。

15.絵を保護するために、ワニスを塗布します。

16.絵の欠損部分を修復用樹脂絵具で補彩します。

17.修復後の写真を撮影します。

 

※絵画の状態により、作業工程は異なります。

※絵画の他に、額や木彫等の修復も行っております。

以下は、主な工程を写真つきで説明したものです。

1
剥離止め 絵具層に剥離がある場合、修復過程で絵具層の剥離が進まないように修復作業に先立って膠などを使用し絵具層をカンヴァスに止めます。
・剥離部分に→膠を入れ→電気コテで絵具を押さえて止める。

これを必要な箇所全てに処置します。
2
クリーニング 剥離止めが終わったら、画面のクリーニングを行います。竹串にコットンを巻き付け、水等を使用して画面の全面クリーニングを行います。
3
木枠からの取り外し 木枠からカンヴァスを取り外し、カンヴァスの耳の部分を平らに伸ばし、作業用板に取り付けます。
4
表打ち 作業中の画面保護のために表打ちを施します。
5
画面の変形修正 表打ちしたカンヴァスを板から外し、紙の収縮する力を利用して平滑化します。
6
裏面清掃 カンヴァス裏面に溜まった埃、汚れを落とします。
7
合成樹脂の含浸 裏面掃除をした後、絵具層を強化/固定する合成樹脂を含浸させます。
8
裏打ち用カンヴァスの用意 新しいカンヴァスをそのまま裏打ちに使うと、湿度の影響による伸び縮みが古いカンヴァスと異なるため、古いカンヴァスを傷めてしまいます。そこで、裏打ちに使用する新しいカンヴァスには予め加湿による影響を抑える処置を施します。
9
裏打ち/定着 合成樹脂シートを用いて、用意された新しいカンヴァスに絵画の裏面を貼り付け、加温加圧により浸透させた合成樹脂接着剤を絵具層に定着させます。
10
表打ちの除去 表打ちの和紙を取り除きます。

11
木枠へ戻す 木枠へ張り戻します。

12
ジェッソの充填/整形 絵具の欠損部分にジェッソを埋め、ジェッソの表面をオリジナルの絵具表面と不自然にならないようにビストリで整形します。
13
補彩 ジェッソで充填整形した部分(白い部分)に不透明水彩絵具で色を入れ、ワニスをかけ、修復用樹脂絵具で最終的に仕上げます。